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【2024年最新】リスティング広告のメリットとデメリットを詳しく解説

【2024年最新】リスティング広告のメリットとデメリットを詳しく解説
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※このページは2024年11月28日に更新されました。
中釜啓太

この記事を書いた人株式会社ユニアド 代表取締役 中釜 啓太

「リスティング広告のメリットとデメリットについて調べている」

この記事はそのような方向けに書いています。

こんにちは、社長兼マーケターの中釜です。

運用型広告に携わり12年になりますが、リスティング広告のメリットやデメリットについての情報を探している方が多かったので記事にしました。

本記事では初心者から中級者の方に向けて、リスティング広告のメリットとデメリットを5点ずつ解説しています。

注:一般的にリスティング広告は「検索連動型広告」と「ディスプレイ広告」の総称ですが、本記事では「検索連動型広告」と同義にて使用しています。

結論から書くと、リスティング広告のメリットとデメリットは以下のとおりです。

リスティング広告のメリットとデメリット

ピンポイントで知りたい方は、以下の目次から見たい項目をクリックすると便利です。

それでは解説していきます。

リスティング広告とは

リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに連動して検索結果画面に表示される広告のことです。

広告が掲載される場所は検索結果画面です。

▼リスティング広告の掲載イメージ
検索連動型広告の掲載キャプチャ

検索キーワードに連動して広告が表示されることから「検索連動型広告」などとも呼ばれます。

検索連動型広告の基礎的な知識については、以下の記事でより詳しく解説しています。
» 検索連動型広告とは?今さら聞けない基礎知識を分かりやすく解説

リスティング広告のメリット5選

リスティング広告のメリットについて5点解説します。

メリット①:すぐに配信を開始できる

リスティング広告は最短即日で配信を開始できます。

上位掲載されるまでに数ヶ月間かかる可能性のあるSEOと比較すると、即日で上位表示されスピーディーに流入を増加させることが可能です。

以下は、リスティング広告とSEOの違いをまとめた表となります。

項目 SEO(自然検索) リスティング広告
即効性 低い ◯:高い
クリック料金 ◯:無料 有料
クリック率 ◯:上位表示されると高い 全体的に低い
文言・リンク先の指定 できない ◯:ほぼ自由に設定できる

実際にリスティング広告の配信が最適化されるまでは平均で3ヶ月ほどかかりますが、ウェブサイトの流入が最短即日で増加させられる即効性は大きなメリットです。

【即効性のポイント】

  • 最短即日で配信し、流入を増加させることができる
  • SEOと比較すると即効性が期待できる

リスティング広告とSEOの比較については、以下の記事でより詳しく解説しています。
» SEOとリスティング広告の違いとは?それぞれのメリットや併用について解説

メリット②:コントロール性が高い

リスティング広告はSEOと比較してコントロールしやすい媒体です。

自社の商品・サービスをターゲットユーザーに合わせて、Google広告の管理画面内で自由に設定できます。

【コントロールができる項目例】

  • 予算(途中で増減可能)
  • 地域
  • 時間帯
  • 曜日

下記は問い合わせ増加を目的として、2ヶ月目・3ヶ月目は予算を強化して配信をおこなった運用事例になります。

▼弊社運用事例
CV 表示回数 セッション数 CPA コスト
初月 737 160,551 7,738 1,456 1,073,254
2ヶ月目 845 257,229 9,726 1,794 1,517,387
3ヶ月目 1,322 227,767 15,142 2,141 2,832,630

【ポイント】

  • 問い合わせが初月:737件→3ヶ月目:1,322件(179.4%)と増加した
  • CPAが初月:1,456円→3ヶ月目:2,141円(68.0%)となったように予算を増額するとCPAは高騰する傾向がある

メリット③:顕在層にアプローチできる

リスティング広告は能動的に情報を探している顕在層にアプローチできます。

検索をするユーザーは意図をもって検索しているため、商品やサービスを検討しているユーザーに向けて広告を掲載できれば、次のアクションにつながりやすくなります。

下記はBtoC向けのサービスの広告を、同一期間に「検索広告(①)」「ディスプレイ広告(②)」「Instagram広告(③)」にて配信した弊社の運用事例です。

▼弊社運用事例
表示回数 セッション数 CV CPA コスト
42,069 1,907 339 3,292 1,115,949
63,522 588 0 0 34,222
8,849 58 8 6,450 51,605

【ポイント】

  • リスティング広告がCV:339件、CPA:3,292円となり最も効果が高かった
  • ディスプレイ広告はセッション数:588回となったが、CVはゼロとなった

検索連動型広告は、そのタイミングで商品やサービスを必要としている、または関心を持っているユーザーをターゲットとするため、費用対効果が高くなる傾向があります。

以前はリスティング広告と言えば認知拡大に不向きであるという認識が一般的でしたが、検索語句とキーワードの関連性を決定するマッチタイプのうち最も掲載範囲の広いインテントマッチでの配信が一般的になった昨今では、認知拡大の効果も期待できるようになりました。

メリット④:少額から出稿できる

リスティング広告には最低出稿金額がなく、少額からでも広告の出稿ができます。

弊社がおこなった調査(※)では、初めて広告配信をおこなう方の27%は30万円未満の予算を設定しています。

※問い合わせフォームから弊社にご連絡いただいた30社の広告主様に、配信状況および月額広告費のヒアリングをおこなった結果は以下の記事でより詳しく解説しています。
» リスティング広告の費用はいくら?相場と実際の決め方を徹底解説

広告費を決定する際には、まず1コンバージョンに費やせる費用を計算します。

【ステップ①】

コンバージョン1件あたりの計算方法

目標CPAを算出したら、1ヶ月間の目標コンバージョン数とかけ合わせると月額広告費が決まります。

【ステップ②】

広告費の計算方法

例えば原価1万円の商品を3万円で販売し、5,000円の利益を確保しながら20件のコンバージョンを獲得したい場合は以下のように広告費が算出されます。

【計算例】

価格(3万円)-原価(1万円)-利益(5,000円)=1CVあたり15,000円
→15,000円×20件=広告費30万円

メリット⑤:効果を維持しやすい

リスティング広告においては、AIによる機械学習が発達していて、一度効果が出ると維持しやすいというメリットがあります。

例えば、キーワード選定においては語順違いや表記違いをすべて手動で設定する必要がなくなり、手動でおこなっていた入札設定も自動入札に切り替わり、キャンペーンも細かく分けずに統合することが主流となりました。

▼AIの導入に伴う主な運用の変化
Google AIを活用した広告運用

AIは配信結果データを収集しながら最適化をおこなうため、データを蓄積しやすいアカウント設計にするなどの工夫が必要ですが、一度効果が出た後は維持しやすいです。

【リスティング広告の効果維持】

  • 機械学習の発達により手動でおこなう作業が減少した
  • 一度効果が出たアカウントは継続的に管理をすれば維持しやすい

リスティング広告のデメリット5選

リスティング広告のデメリットについて5点解説します。

デメリット①:効果を出すためのノウハウが必要

リスティング広告において効果を出すためには広告運用のノウハウが必要となります。

機械学習を活用するためのアカウント設計やキーワードや広告文の調整、さらには媒体アップデートに関する最新情報に基づいた運用をおこない、効果を出すのは容易ではありません。

一度効果が出れば機械学習に任せて維持できると前述しましたが、運用業務が完全になくなるわけではなく、以下の業務は継続的におこなう必要があります。

【継続的におこなう運用業務の例】

  • 予算管理
  • 配信結果の分析
  • 改善施策の検討と実施
  • キーワードや広告文の見直し
  • 時間帯や地域などの配信設定の見直し
  • 媒体アップデートの情報収集と学習

YouTube、ブログ記事や書籍など広告運用に関する情報のうち、正確かつ最新の情報を取得して継続的に知識をアップデートすることをおすすめします。

【効果を出すためのノウハウ】

  • アカウント設計や配信の調整、情報収集は容易ではない
  • インターネットや書籍などから知識のアップデートをおこなう必要がある

デメリット②:意図せず競合他社KWで配信される

競合他社名で意図せずに配信されてしまう可能性がある点もリスティング広告のデメリットです。

キーワードと検索語句の掲載範囲を決定するマッチタイプのうち、最も掲載範囲の広いインテントマッチがGoogle広告においては推奨されていますが、競合他社名で検索された際にも自社の広告が表示され、他社より問い合わせフォーム経由で除外設定を依頼される可能性もあります。

問い合わせフォームから除外設定を依頼されると、管理画面上ではコンバージョンとしてカウントされてしまい、該当の競合他社名での配信が強化されてしまう可能性があるのは機械学習の副作用と言えます。

こまめに検索語句レポートを管理画面から確認し、競合他社名にて配信されている場合は除外キーワードとして設定することをおすすめします。

【競合他社名での配信】

  • 競合他社名で配信され、問い合わせフォームより除外依頼が送信されるとコンバージョンとしてカウントされてしまう
  • 検索語句レポートを確認し、除外キーワードとして設定することで対策できる

マッチタイプと除外キーワードについては以下の記事で詳しく解説しています。

デメリット③:クリックに対して課金される

リスティング広告はクリックごとに課金されるクリック課金制を取っており合理的な面もありますが、いくつかデメリットがあります。

主なデメリットとしては他社の広告をクリックして予算切れを起こさせることで自社広告の上位掲載を狙う悪質なクリックや、場合によっては誤クリックなどで関連性の低いユーザーの流入にも費用がかかってしまう点が挙げられます。

リスティング広告においてインテントマッチを設定して広範囲で配信をおこなうことが主流になり関連性の低いユーザーの流入が増加したことも考慮すると、クリック課金による広告費の無駄を完全に防ぐことは難しいのが現状です。

以下はマーケティングの先駆者と言われるジョン・ワナメイカーがおよそ100年前に残した格言です。

広告費の半分が金の無駄遣いに終わっている事はわかっている。わからないのはどっちの半分が無駄なのかだ。

出典:ジョン・ワナメイカー – Wikipedia

上記のように費用に無駄が発生するのは広告全般のリスクですが、リスクとリターンと比べて広告を配信するメリットが上回ると感じた場合は、費用の無駄を最小限にしながら配信をおこなう必要があります。

【リスティング広告のリスク】

  • 悪質なクリックや関連性の低いユーザーの流入にも費用がかかる
  • 費用のムダなどのリスクを最小限にしながら配信をおこなう

デメリット④:少額予算で効果を出すのは難しい

予算が少ないと効果を出すのが難しい点もデメリットのひとつと言えます。

現在主流となっているAIを活用した広告運用においてはコンバージョンデータを基に最適化していくため、例えばコンバージョンが月数件の場合は広告が最適化されづらい傾向があります。

機械学習に必要なコンバージョン数の目安は過去30日間で30件以上と言われているため、30件未満の場合は期待値をコントロールしながら、時間帯・配信地域・検索語句などを絞り込むことで極力無駄な配信を削減する必要があります。

【少額予算の広告効果】

  • 機械学習においてはCVデータを元に運用を最適化していく
  • CVが月30件未満の場合は期待値をコントロールしつつ無駄な配信を最低限に抑える

デメリット⑤:管理画面上のCVと実際の成果に乖離がある

リスティング広告を配信していると、管理画面上のデータと実際の成果に乖離が生まれることがあります。

原因としてはコンバージョンを計測するタグの設定を誤っている場合やiPhoneにおけるプライバシー保護の観点からのコンバージョン計測の制限、スマホでの電話ボタンの誤タップなどが挙げられます。

タグの設定は以下3点を意識することで改善できます。

【コンバージョン計測タグのポイント】

  • Googleタグ/GTMタグをウェブサイトに設置
  • Google広告管理画面 → コンバージョントラッキングの設定
  • GTM管理画面 → タグとトリガーの設定

コンバージョンが計測できないと、そもそも効果が出ているか判断することが難しくなるだけではなく、広告配信精度の低下につながるためコンバージョン計測環境を正しく構築することが重要です。

【管理画面上のコンバージョン数と成果の乖離】

  • トラッキングコードの設定ミスや電話番号ボタンなどの誤タップ
  • タグの設定を見直し、コンバージョン計測環境を整える

まとめ

本記事で解説した「リスティング広告のメリットとデメリット」は以下のとおりです。

特にスタートアップ企業や小規模事業主は、料金がかからないという理由でSEOを重要視する傾向がありますが、リスティング広告ならすぐに集客のボリュームを増加できる点は大きなメリットです。

一方でリスティング広告のデメリットも理解した上で活用できるよう、本記事で解説した内容をご参考にしていただけると幸いです。

というわけで今回は以上になります。

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この記事を書いた人中釜 啓太

株式会社ユニアド代表取締役。
大学卒業後プロのミュージシャンを目指して上京するも、思ったより早めに資金が底をつく。その後、広告代理店でWebマーケティングの経験を積み、2015年株式会社ユニアドを創業。
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