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【2024年最新】Google広告のマッチタイプ完全ガイド

【2024年最新】Google広告のマッチタイプ完全ガイド
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※このページは2024年10月30日に更新されました。
中釜啓太

この記事を書いた人株式会社ユニアド 代表取締役
中釜 啓太

「Google広告のマッチタイプに関する情報を探している」
「マッチタイプの違いについて知りたい」
「部分一致やフレーズ一致の記号について調べている」

この記事はそのような方向けに書いています。

こんにちは、社長兼マーケターの中釜です。

運用型広告に携わり12年になりますが、マッチタイプについての情報を探している方が多かったので記事にしました。

結論から書くと、マッチタイプの種類と出稿範囲・記号については以下のとおりです。

マッチタイプの出稿範囲のイメージ図

マッチタイプの種類
  • インテントマッチ(旧:部分一致)
  • フレーズ一致
  • 完全一致
注:Google広告は部分一致を「インテントマッチ」という名称に変更しました。管理画面上にも反映されたことを受け、本記事でも一部を除いて新しい名称を使用しています。

現在はインテントマッチの設定が媒体側で推奨されており、マッチタイプの細かな設定分けは不要です。

本記事ではマッチタイプにおいて、比較的大きな変更があったアップデート前後の違いを含めて解説します。

ピンポイントで知りたい方は、以下の目次から見たい項目をクリックすると便利です。

それでは解説していきます。

マッチタイプとは

マッチタイプとは、検索キーワードに対して広告掲載の範囲を決定する設定のことです。

マッチタイプのイメージ図

アップデート以前のマッチタイプの種類は、完全一致フレーズ一致絞り込み部分一致部分一致の全部で4種類でした。

現在は完全一致フレーズ一致インテントマッチの3種類に変更されています。

※リスティング広告において、登録する検索キーワードと実際の検索語句は異なるので、言葉の意味の違いについては以下のとおりです。

【検索キーワードと検索語句の意味の違い】

  • 検索キーワード:管理画面に登録したキーワードのこと
  • 検索語句(検索クエリ):ユーザーが実際に検索したキーワードのこと

マッチタイプの種類

各マッチタイプの現在の仕様を解説します。

マッチタイプ①:インテントマッチ(旧:部分一致)

インテントマッチ(旧:部分一致)の広告出稿範囲の図

設定キーワード:東京 結婚式場
マッチする検索語句の例:東京都 結婚式結婚式 安い〇〇(競合他社名)
記号:キーワード(なし)

【インテントマッチの特徴】

  • Google推奨のマッチタイプ
  • 一番広い掲載範囲でフレーズ一致と完全一致に比べて多くの検索に広告が表示される
  • 設定しているキーワード(=軸となるキーワード)そのものを含まない検索語句にも反応するため、関連性があり異なる角度からのユーザーにも広告が掲載される

下記は弊社の運用事例です。

マッチタイプをフレーズ一致(①)からインテントマッチ(②)に変更することで成果が上がった出版社の広告主様の事例となります。

▼弊社運用事例
表示回数 セッション数 CV CPA
18,641 696 6 26,342
47,911 2,060 18 21,290

※CPA:コンバージョン単価(1件のコンバージョンにかかる費用)のこと。

【ポイント】

  • インテントマッチに変更することでCVが増加(6件→18件)
  • 結果的にCPAも改善(26,342円→21,290円)

以前は部分一致で登録すると関係のないユーザーにも広告が掲載され広告費が無駄になってしまうという認識が一般的でしたが、現在はインテントマッチとスマート自動入札を掛け合わせて設定することで効果的に広告運用をおこなえます。

インテントマッチについては以下の記事で解説しています。
» インテントマッチ(旧:部分一致)とは?フレーズ一致や完全一致との違いを解説

マッチタイプ②:フレーズ一致

フレーズ一致の広告出稿範囲の図

設定キーワード:“東京 結婚式場”
マッチする検索語句の例:東京 式場 人気表参道 結婚式場〇〇(競合他社名) 東京
記号:”キーワード”

【フレーズ一致の特徴】

  • 完全一致よりも広く、インテントマッチよりも狭い範囲で広告は掲載される
  • 軸となるキーワードそのものを含んでいる場合、広告は掲載される
  • 軸となるキーワードの前後に別の語句が入る場合も広告が掲載される

“東京 結婚式場”をフレーズ一致で登録すると以前は語順に反応していましたが、現在は競合他社名も含む幅広い語句に広告が表示されるようになっています。

フレーズ一致については以下の記事で解説しています。
» フレーズ一致とは?インテントマッチ(部分一致)との違いについて解説

マッチタイプ③:完全一致

完全一致の広告出稿範囲の図

設定キーワード:[東京 結婚式場]
マッチする検索語句の例:東京 結婚式場ブライダル 東京挙式 東京
記号:[キーワード]

【完全一致の特徴】

  • 一番掲載範囲が狭く、こちらが狙ったユーザーにアプローチできる
  • 設定したキーワードと完全に同じ意味または同じ検索意図の場合のみ、広告が掲載される
  • 東京 結婚式場結婚式場 東京などの語順の入れ違いや、引越し引っ越しなどのキーワードの揺れがあっても、広告は掲載される

[東京 結婚式場]を完全一致で登録すると以前は語順と文言に反応していましたが、現在は同じ検索意図の語句に配信されるためウェディング 東京都内 結婚式場など、より幅広い掲載範囲となっています。

マッチタイプの記号

Google広告のマッチタイプの記号を調べている方が多かったので追記します。

マッチタイプの記号の図

マッチタイプと広告掲載の関連性

例えばテニス シューズというキーワードをそれぞれのマッチタイプで設定した場合、広告の表示可否については以下のようになります。

○:広告掲載あり
×:広告掲載なし

▼マッチタイプと広告掲載の関連性
完全一致 フレーズ一致 インテントマッチ
[テニス シューズ] “テニス シューズ” テニス シューズ
テニス シューズ
赤い テニス シューズ ×
テニス ラケット × ×
サッカー ユニフォーム × × ×
テニス 靴

マッチタイプの設定における注意点

マッチタイプの設定における注意点を6点解説します。

注意点①:原則インテントマッチを使用する

以前から広告運用をされている方は、マッチタイプの修正が必要な可能性があります。

すでにインテントマッチで設定している場合は問題ありませんが、“東京 結婚式場”[東京 結婚式場]のようにフレーズ一致や完全一致で設定をしている場合、インテントマッチのメリットである多様なシグナルを活用できないため、変更をおすすめします。

ただし、BtoB向けの場合はインテントマッチで設定をおこなっても効果が出ない可能性もあるので、その場合はマッチタイプの見直しをおこなう必要があります。

注意点②:同一のキーワードで異なるマッチタイプを設定しない

以前は同一のキーワードに対してマッチタイプを網羅することが基本でした。

しかし現在は、同じキーワードで異なるマッチタイプを設定するとデータが分散し効率が下がるため、マッチタイプを1つに絞ることをおすすめします。

【マッチタイプの例】

マッチタイプを1つに絞る例の図

注意点③:除外キーワードを設定する必要がある

除外キーワードとは、広告を表示させたくないキーワードでの広告表示を避けることができる機能のことです。

インテントマッチで検索キーワードを設定をするとどうしても無関係なユーザーが流入してしまうため、定期的に除外キーワードの設定をおこなうことで広告配信精度を維持できます。

下記は除外キーワードを継続的に設定したことで改善した事例となります。

▼弊社運用事例
除外KW
追加数
コスト CV CPA
1ヶ月目 61個 1,498,021 921 1,626
2ヶ月目 111個 2,400,398 1,596 1,504
3ヶ月目 80個 1,988,543 1,490 1,335
4ヶ月目 124個 2,044,666 1,644 1,244
5ヶ月目 101個 2,514,482 2,317 1,085

以下の手順で検索語句を確認し、関連性の低いキーワードや競合他社名などが入っていれば除外キーワードに設定します。

【検索語句の確認方法】

  1. Google広告の管理画面にログインする
  2. 左メニュー[キャンペーン]>[キャンペーン]タブ >[キャンペーン]を選択する
  3. 左メニュー[分析情報とレポート]タブ >[検索語句]を選択する
  4. 該当の期間を選択する
  5. [ダウンロード] >[Excel.csv]を選択する

除外キーワードについては以下の記事で解説しています。
» 除外キーワードとは?設定方法やマッチタイプについて詳しく解説

注意点④:除外キーワードとのマッチタイプの違い

除外するキーワードと配信するキーワードではマッチタイプの機能が異なるので注意が必要です。

検索キーワードと除外キーワードのマッチタイプの比較は下記のとおりです。

▼マッチタイプ比較表
検索キーワード 除外キーワード
インテントマッチ 関連性のある語句が含まれるか キーワードと同じ語句が含まれるか
フレーズ一致 軸となるキーワードが含まれるか キーワードと同じ語順の語句が含まれるか
完全一致 完全に同じ意味または同じ検索意図が含まれるか 完全に同じ語句・語順が含まれるか

インテントマッチの検索キーワードは、キーワードと少しでも関連性があるかで掲載範囲が決定します。

対して除外キーワードは、キーワードと同じ語句が含まれている場合のみ除外されます。

上記2つのキーワードは勘違いをしやすいため、除外キーワードのマッチタイプはインテントマッチを使用せず、フレーズ一致または完全一致のどちらかで除外設定することをおすすめします。

注意点⑤:完全一致は文字列の完全一致ではない

前述の通り、現在のキーワード設定はインテントマッチが推奨されていますが、商材の特性やコンバージョンデータの不足によりインテントマッチでは配信精度が低くなってしまう場合は、フレーズ一致や完全一致を使用することがあります。

その際に、リスティング広告における完全一致は以前のように文字列の完全一致を指すのではなく、検索意図の完全一致を意味するという点には注意が必要です。

特に検索意図が複数考えられるようなキーワードを設定すると、関連性の低い検索語句にも配信されてしまう可能性があります。

完全一致を使用する場合は、文字列ではなく検索意図をベースに広告が表示されるということを理解した上で、定期的に管理画面から適切な語句に配信されているか確認することをおすすめします。

【完全一致の注意点】

  • 文字列の完全一致ではなく検索意図の完全一致
  • 関連性の低い検索語句で配信されていないか確認する

注意点⑥:キーワードの類似パターンを理解する

どのマッチタイプにもキーワードの類似パターンというのが適用され、表記の微妙な違いや語順違いがあっても広告が表示される仕様になっています。

そのため、同じ検索意図のキーワードを複数設定している場合は1つにまとめることをおすすめします。

ターゲットとするキーワードと完全に一致しないものの類似しているキーワードを一致させ、検索方法の微差にとらわれずに、広告主様のビジネスを探しているユーザーを捕捉できます。表現の細かい違いを網羅するために多数のキーワードを登録する必要はありません。

出典:キーワードの類似パターン – Google 広告 ヘルプ

類似パターンによって同じ検索意図とみなされる語句の例は以下になります。

【間違い例】

  • 変換ミス:「ほn」「本」
  • 省略形:「ウイルス対策ソフト 無料」「ウイルスソフト 無料」
  • 表記違い:「ヴァレンタイン おすすめ」「バレンタイン おすすめ」
  • 漢字・ひらがな・カタカナ表記:「猫」「ねこ」「ネコ」
  • 送り仮名の違い:「引っ越し 相場」「引越し 相場」「引越 相場」
  • 語順の違い:「ギフト 誕生日」「誕生日 ギフト」
  • 助詞:「誕生日のギフト」「誕生日 ギフト」

まとめ

本記事で解説した「Google広告のマッチタイプ」は以下のとおりです。

マッチタイプの設定次第でパフォーマンスを改善できるので、仕様の理解が重要です。

どのマッチタイプを使えばよいのかについて推奨設定はあるものの、最終的には自分で試しながら改善していく必要があります。

運用型広告に12年間携わってきた私の現在の正解例は以下のとおりです。

【マッチタイプの考え方】

  • まずはGoogle推奨のインテントマッチを設定する
  • 専門性や意味合いが大きく異なる検索キーワードはフレーズ一致を使用する
  • 同一のキーワードに異なるマッチタイプを使用しない

というわけで今回は以上となります。

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この記事を書いた人中釜 啓太

株式会社ユニアド代表取締役。
大学卒業後プロのミュージシャンを目指して上京するも、思ったより早めに資金が底をつく。その後、広告代理店でWebマーケティングの経験を積み、2015年株式会社ユニアドを創業。
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