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リスティング広告とは?運用初心者のための基礎知識を解説

リスティング広告とは?運用初心者のための基礎知識を解説
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※このページは2025年2月28日に更新されました。
今井由依

この記事を書いた人株式会社ユニアド SEMコンサルタント 今井 由依

「リスティング広告とは?」
「リスティング広告をこれから運用したい」
「リスティング広告の初心者向けの記事を探している」

この記事はそのような方向けに書いています。

こんにちは、SEMコンサルタントの今井です。

今回はリスティング広告の運用について調べている方が多かったので記事にしました。

リスティング広告をこれから運用する方でも分かりやすいように、運用開始前から運用中の改善点までまとめました。

ピンポイントで知りたい方は、以下の目次から見たい項目をクリックすると便利です。

それでは解説していきます。

リスティング広告の基礎知識

まずはリスティング広告の基礎知識について解説していきます。

1. リスティング広告とは


リスティング広告とは、ユーザーがウェブサイト上で検索した語句に連動して表示される広告のことです。

Googleでは検索結果ページの上部や下部に広告が表示されます。

Google広告、リスティング広告の掲載例のキャプチャ

「検索連動型広告」と「ディスプレイ広告」の2つの広告の総称を指すこともありますが、今回の記事では「検索連動型広告」をリスティング広告と記載しています。

リスティング広告の大きな特徴のひとつが、数値を可視化できるということです。

広告の表示回数やクリック数などの数値が出ることで改善点が見つけやすく、より効果的な広告運用をおこなうことができます。

2. リスティング広告とSEO(自然検索)の違い

SEOとは「検索エンジン最適化」のことで、検索結果画面の上位に表示させるための施策のことです。

下記は、リスティング広告とSEOの違いを比較した表になります。

▼リスティング広告とSEOの比較表
項目 SEO(自然検索) リスティング広告
即効性 低い ◯:高い
クリック料金 ◯:無料 有料
クリック率 ◯:上位表示されると高い 全体的に低い
文言・リンク先の指定 できない ◯:ほぼ自由に設定できる

リスティング広告はクリックごとに広告費が発生しますが、SEOは広告ではないため費用はかかりません。

ユーザーが広告を忌避する傾向から、SEOと比較するとクリック率が低くなる点も違いとして挙げられます。

リスティング広告とSEOの違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
» SEOとリスティング広告の違いとは?それぞれのメリットや併用について解説

3. リスティング広告とSNS広告の違い

SNS広告とは、SNSプラットフォームにおける広告配信のことで、プラットフォームごとの特徴や特有の配信面を用いた広告運用が可能になります。

そのため、自社商品を認知していないユーザーにアプローチできます。

▼SNS広告の特徴
Instagram広告 YouTube広告 X広告
特徴
  • 高い広告配信精度
  • 視覚的にアピールできる
  • ストーリーズなど特有の配信面
  • 一度に複数人へ配信できる
  • テレビに映る広告は信頼度が高い
  • フォロワーターゲティング
  • いいねやリポスト数などが視覚的に分かりやすい
  • 二次拡散が見込める可能性がある
配信面
  • フィード
  • リール
  • ストーリーズ
  • 発見タブ
  • 動画内
  • 関連動画内
  • タイムライン
  • タイムライン
  • 検索結果ページ

販売や申込件数を獲得したいのか、まずは認知を拡大したいのか、広告配信をおこなう目的にあわせて適切な媒体を選ぶ必要があります。

SEOや他の広告媒体と比較したリスティング広告の特徴は下記のとおりです。

【リスティング広告の特徴】

  • 即効性が高く、最短即日で広告を配信することができる
  • 文言やリンク先をほぼ自由に設定できる
  • 顕在層に対してアプローチできる
  • 検索キーワードを設定できるため、関連した検索語句にも広告を掲載できる

リスティング広告のメリット・デメリット

続いて、リスティング広告のメリットについて解説していきます。

1. リスティング広告のメリット

リスティング広告のメリットは下記の5点です。

【リスティング広告のメリット】

  • 即効性が高い
  • 顕在層にアプローチできる
  • 高いターゲティング精度
  • 効果を保ちやすい
  • 費用対効果を可視化できる

リスティング広告の基礎知識でも説明したとおり、リスティング広告は即効性が高く、ニーズが明確なユーザーに配信できるというメリットがあります。

ターゲティングの精度も高く、年齢・性別・地域・時間帯など有効に活用することでより精度の高い配信が可能です。

機械学習の発達により、一度効果が出ると維持しやすいというメリットもあります。

数値を可視化できることはリスティング広告の特徴のひとつですが、今後Cookieの制限によりユーザーの動きを数値だけで判断することは難しくなることが予想されます。

Cookieについては、「3. 今後の動きについて」で詳しく解説します。

2. リスティング広告のデメリット

リスティング広告のデメリットは下記の5点です。

【リスティング広告のデメリット】

  • 広告運用ノウハウが必要
  • 広告費の無駄が発生する
  • 成果に乖離が生じる
  • 競合他社名で配信される
  • 広告費が多いほど効果が出る

リスティング広告は手軽に出稿できる反面、定期的な見直しをおこなわないと成果につながりにくいというデメリットがあります。

リスティング広告のキーワードは、広範囲な広告配信が可能なインテントマッチでの使用が主流のため、関連性の低いユーザーの流入がより増加すると考えられます。

関連性の低い語句や競合他社名の配信が強化される可能性もあるので、意図していない配信を防いで最適化するために除外キーワードの設定など定期的な見直しが大切です。

予算・コンバージョン数が増加するほど広告が最適化されるという仕組みのため、予算・コンバージョン数が少ない場合は効果を出すのは難しくなる傾向があります。

リスティング広告の向き・不向き

リスティング広告のメリットとデメリットについて解説しましたが、商材やサービスによってはうまく効果が発揮されないこともあります。

リスティング広告以外のウェブ広告においても、提供したい商材やサービスの特徴やターゲット層によって、それぞれ向き不向きがあります。

下記では、リスティング広告の向き・不向きについて解説していきます。

1. リスティング広告が向いている商材

リスティング広告が向いている商材は下記の5点です。

【リスティング広告が向いている商材】

  • よく検索される商材やサービス
  • 他社と比較して優位性がある
  • 地域密着型
  • 客単価が高い
  • 広告費が多いほど効果が出る

リスティング広告は、検索される回数が多い商品やサービスと相性が良いです。

検索ボリュームが大きい商材や自社の商品やサービスが競合と比較して特徴的で優位性を持っている場合は効果的といえます。

製品名やサービス名の知名度がある場合は、キーワードや広告文に指名ワード入れることで、関心を持っているユーザーにアプローチすることが可能です。

地域密着型のビジネスは、「地名+サービス名」というキーワードを設定することで、よりピンポイントで広告を届けることができるため高い効果が期待できます。

2. リスティング広告が不向きな商材

リスティング広告に向いていない商材は下記のとおりです。

【リスティング広告が向いている商材】

  • 未知の商材やサービス
  • どこで買っても同じ、優位性がない
  • 客単価は低く、リピートも見込めない

リスティング広告は、ユーザーが検索エンジンで特定のキーワードを入力したときに表示される広告です。

すでに一定の知名度やニーズのある商品でないとユーザーが検索しないため、まだ市場に認知されていない商品やサービスは向いていません。

他社と比較したときに優位性がなく、どの店舗や販売サイトで購入しても変わらない商品や単価が低く1回の購入で終わる商品には不向きです。

購入の金額が低いと、広告費を回収できず結果として赤字になるリスクがあります。

またリピート率も低いと継続した収益が見込まれず、長期的に広告を配信することでより費用対効果が悪化すると考えられます。

リスティング広告の費用

続いては、リスティング広告の費用やCPAの考え方について解説していきます。

1. リスティング広告の月額広告費


リスティング広告の費用は、商材や目的により予算が異なるため適正予算はありませんが、月額30万~50万円で配信される方が多いです。

広告費は下記の数式で算出することが一般的です。

1件あたりのコンバージョン(問い合わせや購入など)の単価であるCPAを設定します。

目標CPAと獲得したいコンバージョン件数をかけ合わせたものが1ヶ月間の広告費です。

広告費の計算式の図

下記は実際に弊社にお問い合わせいただいた30社の月額予算を集計したグラフです。

※弊社にお問い合わせされる広告主様は小規模で配信をおこなう方が多い点と、ヒアリング時のお客様の自己申告を基にデータを集計しているため、必ずしも正確な数値とは限らない点をご了承ください。

▼①初めて広告出稿を検討している場合
初めて広告出稿を検討している場合の広告予算の図

初めて広告を出稿する場合、どの程度効果が出るか様子を見たい広告主様が多いため、予算50万円未満が多くなります。

▼②すでに他社に運用を委託している場合
すでに他社に運用を委託している場合の広告予算の図

30万~50万円未満の層が最も多いですが100万円以上も4割ほどを占めており、初めて広告を出稿する場合より予算規模が大きくなります。

▼③自社で運用している場合
自社で運用している場合の広告予算の図

自社運用の場合、月額広告費にバラつきがあり、自分の業界や商材に合った予算を設定していることが分かります。

リスティング広告の費用については、以下の記事で詳しく解説しています。
» リスティング広告の費用はいくら?相場と実際の決め方を徹底解説

2. CPAの考え方

広告主様からCPAの目安についてよく質問されることがあります。

CPAは業種や取り扱う商品・サービスによって大幅に変わるため、以下の算出方法を参考にしてください。

【上限CPAの算出方法】

  • BtoBの場合:CV数×平均顧客単価×成約率
  • リピート商材の場合:(平均顧客単価-平均原価)×平均購入回数

広告費の日額がCPAより低い場合どのように考えたらよいかという質問がよくありますが、日額予算がCPAを下回ることは問題ありません。

仮に広告費の日額:1万円、目標CPA:3万円の場合で説明します。

この場合、日額予算がCPAを下回っていますが、例えば3日間広告配信して1件CVを獲得すれば目標CPAを達成できます。

CPAを改善する方法は、下記の計算式②からも分かるようにCPAを改善するにはクリック単価を下げ、コンバージョン率を上げる必要があります。

【コンバージョン単価の計算式】

コンバージョン単価の計算式の図

具体的なCPAの改善方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
» ロジックツリーを活用してリスティング広告を改善する【図解あり】

リスティング広告を始める方法

リスティング広告を始める方法を3点解説します。

1. 広告文の作成

リスティング広告は下記の要素により構成されています。

【リスティング広告の構成要素】

  • 広告見出し
  • 説明文
  • 表示URLのパス
  • 最終ページURL

広告見出しは15本、説明文は4本まで設定することができます。

広告文作成の中で、特に重要なポイントは下記になります。

レスポンシブ検索広告の最適化チェックリスト

広告文の作成について、詳しくは以下の記事で解説しています。
» リスティング広告の広告文の作り方のポイント8選

2. キーワードの選定

キーワード選定において重要なのは、商材との関連性の高さです。

キーワードを選定する方法は2つあります。

【キーワードの選定方法】

  • 自分で考える
  • キーワードプランナーを使用する

キーワードプランナー」とは、Google広告が無料提供しているツールでユーザーの検索語句が集約されています。

抽出したキーワードのうち、検索意図が同じものは1つにまとめる必要があります。

その際には、「どの語順がしっくりくるか」「日常的に使うキーワードを選定する」などの基準を設けるとよいです。

【検索意図が同じキーワードの例】

  • 引っ越し引越し引越引っ越しを選定
  • オススメ 転職転職 オススメ転職 オススメを選定

キーワードの数も重要になります。

キーワード数が増加すると対象範囲は狭くなるため、適切な範囲のキーワード選定を心がける必要があります。

▼キーワードの範囲例
キーワード 範囲
引っ越し 広い
引っ越し 東京都 単身 見積り無料 狭い
引っ越し 東京都 適切

3. 広告の出稿

リスティング広告を、出稿する手順は下記のとおりです。

  1. 「Google広告」管理画面にログインする
  2. 青のプラスマーク >[+新しいキャンペーンを作成]を選択する
  3. 該当の項目を入力する
  4. 確認画面まで進む >[キャンペーン公開]を選択する

事前に「目標」「予算」「配信地域」「オーディエンス」などを決めてから入稿をおこなうと、スムーズです。

リスティング広告を効果的に配信する方法

広告の運用開始後、設定変更しないままだと広告の効果が下がる原因となります。

現在の設定を定期的に見直し、必要な改善を都度おこなうことで広告の効果を改善することができます。

1. 運用の目標を明確にする

広告運用を成功させるために重要な要素のひとつとして、広告配信の目的を明確にすることが挙げられます。

最終的な目標は「利益を増加させる」ことですが、下記のように広告配信における目標を設定することが大切です。

【広告配信における目標】

  • 売上:購入、申込
  • リード獲得:資料請求、問い合わせ
  • 認知拡大:サイトへのアクセス

目標が明確になることで、キーワードの選定・広告文の内容が調整しやすくなります。

新規会員数を増加させたいという目標であれば、下記のような訴求ができます。

【会員登録数を増加させたい場合の訴求例】

  • 無料登録
  • お試し
  • 初回〇%オフ

実店舗での来店を促進する場合には、地域名を含めたキーワードを使うと効果的です。

「会員登録〇件」のように定量的な目標を設定することで、運用のパフォーマンスを正確に評価し必要に応じて柔軟に戦略を変更できるようになります。

2. 媒体推奨の設定にする

「2.リスティング広告の運用の手軽さと課題」で詳しく説明しますが、現在では機械学習の技術が発達しており、AIを活用することが効果的な運用の鍵となっています。

特に媒体が推奨する設定を活用することで、広告配信の効果を高めることができます。

例えば、キーワード入札やキーワードの追加は設定を機械に任せることで、運用の負担を軽減できます。

「どのような設定が推奨されているのか分からない」という方はGoogleの最適化案を活用することをおすすめします。

どの最適化案も、キャンペーンの成果を改善できるよう、お客様ごとにパーソナライズされた改善案です。新しい関連機能を紹介するほか、入札単価、キーワード、広告を改善して予算を効率的に活用する方法を提案し、キャンペーンの全体的な成果と効率の向上を支援します。

出典:最適化案について – Google 広告 ヘルプ

最適化案とは、配信結果データをもとにGoogle広告が改善策を提案する機能です。

最適化案タブから現在提案されている内容を確認し、設定することで数値が改善されることもあります。

【媒体推奨の設定と最適化案】

  • まずは媒体の推奨設定にすることで効果的な配信につながりやすい
  • 最適化案タブから現在の改善点や媒体の推奨事項を確認することができる

3. 地域・時間帯の設定をおこなう

効果的に広告を配信するための改善策として、地域と時間帯の設定があります。

地域の設定とは、指定したエリアにのみ配信ができる機能です。

「限定的なエリアで広告配信をおこなっている場合」「効果の出ていない地域を配信から外したい場合」に使用することで、より効果的な広告配信が可能となります。

【地域の設定の使用例】

  • 1都3県にのみ配信をおこなう
  • 東京都港区から半径30キロの地域のみ配信をおこなう

時間帯の設定とは、指定した曜日・時間帯に配信ができる機能です。

「営業時間内だけ広告を配信したい場合」「効果が低い曜日の配信を停止する場合」に使用することができます。

【時間帯の設定の使用例】

  • 営業時間外の22:00~9:00は配信を停止する
  • 毎週水曜日は効果が低いので配信を停止する

地域・時間帯設定の手順や注意点について、詳しくは以下の記事で解説しています。
» 【初心者向け】Google広告の地域設定方法と注意点について

4. 除外キーワードを設定する

除外キーワードとはのイメージ図

除外するとよいキーワードの例は、以下のとおりです。

【除外するキーワードの例】

  • 関連性のないキーワード(とは画像意味など
  • 競合他社名を含むキーワード
  • 商材のコンセプトと合わないキーワード(高級な商材に対して安いなど)
  • 費用対効果の悪いキーワード
  • ネガティブなキーワード(キャンセル返品など)

キーワードは一度設定したら終わりではなく、適切な語句に対して配信されているか見直すことも重要です。

見直しをおこなわないと無関係な語句にも広告配信されたままになり、無駄な費用が発生することもあります。

定期的にどのような語句に対して広告が表示されているか確認し、不要な検索語句は除外設定をおこなう必要があります。

除外キーワードについては以下の記事で解説しています。
» 除外キーワードとは?マッチタイプや設定方法について詳しく解説

5. SEOとの併用

リスティング広告のデメリットのひとつとして、広告をやめてしまうと効果がなくなるという点があります。

一方でSEOはリスティング広告のように効果がすぐに出ることは難しいものの、一度コンテンツを作成すれば会社の資本となります。

リスティング広告で効果的なキーワードに対してアプローチをおこない、検索語句でよく出てくる語句をもとにSEO対策をおこなうことで効率よく進めることができます。

リスティング広告とSEOを並行して運用することで安定した売上が期待できます。

リスティング広告の注意点


リスティング広告の運用や開始時における注意点を3点記載しています。

1. GTMの設定

GTMとは「Googleタグマネージャー」の略称で、ウェブサイト内のタグを一括管理するツールです。

現在多くの広告主がGTMを使用していますが、タグの設置箇所やページを間違えてしまうと正しく計測ができなくなってしまいます。

計測したコンバージョンをもとに機械学習が進んでいくため、広告開始前に正しく設定できているかを確認する必要があります。

「広告配信を開始したもののコンバージョンが増えない」という方は正しく計測できていない可能性があります。

GTMタグは下記の2種類あります。

それぞれ設置箇所のルールが決まっているためどちらも正しく設定できているか確認をするようにしてください。

【headタグ用】

<!– Google Tag Manager –>
<script>(function(w,d,s,l,i){w[l]=w[l]||[];w[l].push({‘gtm.start’:
new Date().getTime(),event:’gtm.js’});var f=d.getElementsByTagName(s)[0],
j=d.createElement(s),dl=l!=’dataLayer’?’&l=’+l:”;j.async=true;j.src=
‘https://www.googletagmanager.com/gtm.js?id=’+i+dl;f.parentNode.insertBefore(j,f);
})(window,document,’script’,’dataLayer’,’GTM-○○○○○○○’);</script>
<!– End Google Tag Manager –>

【headタグ設置のポイント】

  • 設置箇所:headタグ内のなるべく上の方
  • 設置ページ:すべてのページ

【bodyタグ用】

<!– Google Tag Manager (noscript) –>
<noscript><iframe src=”https://www.googletagmanager.com/ns.html?id=GTM-○○○○○○○”
height=”0″ width=”0″ style=”display:none;visibility:hidden”></iframe></noscript>
<!– End Google Tag Manager (noscript) –>

【bodyタグ設置のポイント】

  • 設置箇所:bodyタグの直後
  • 設置ページ:すべてのページ

2. 審査落ち対策をおこなう

リスティング広告で審査落ちとなると広告を配信することができないため、事前に規定を確認することが重要です。

Google広告で審査対象となるのは下記の項目です。

【Google広告の審査内容】

  • 広告見出し
  • 説明文
  • キーワード
  • リンク先
  • 画像や動画

出典:広告の審査プロセスについて – Google 広告 ヘルプ

審査に抵触すると、Google広告の管理画面上では「不承認」と記載がされ、その下に審査落ちの原因が記載してあります。

広告の審査確認は通常1営業日以内に終了しますが、審査不承認になると対応が必要となり、広告配信までに時間を要してしまうため、事前の準備が重要です。

3. インテントマッチによる無駄な広告費の発生

インテントマッチとは、キーワードに追加した語句だけでなく関連する語句にも広告が表示されるマッチタイプのことで、Google広告が推奨をしています。

【インテントマッチキーワードの例】

設定キーワード:フィットネスジム 新宿
広告が表示される語句:ジム 新宿 料金ダイエット 短期間
広告が表示されない語句:ランニングシューズ
記号:キーワード(なし)

出稿範囲が広く機械学習が効率的におこなえるなどのメリットがある一方、デメリット➁で解説したように、関連性の低いユーザーが流入しやすくなります。

除外キーワードによるキーワードの絞り込みをおこなうことも重要ですが、場合によってはマッチタイプを変更することも効果的です。

競合他社名などに多く配信される場合、マッチタイプをフレーズ一致に変更することで、関連した語句のみに絞られ効果が改善する場合もあります。

リスティング広告に関するよくあるご質問

リスティング広告を始める前に確認しておきたい項目について記載しています。

「どれくらいの予算がいいのか」「配信期間はどのくらいを目安にしたらいいか」など、よくご質問いただく内容を中心にまとめました。

1. 配信期間の目安

リスティング広告をおこなう上で配信期間の決まりはもちろんありませんが、効果が出ているかを判断するという観点では3ヶ月は続けることをおすすめします。

3ヶ月ほど継続して運用すると、コンバージョンなどのデータが蓄積され機械学習の精度も上がり効果が出やすくなるためです。

▼弊社運用事例
コスト 表示回数 セッション数 CV CPA
1ヶ月目 289,113 35,132 1,516 14 20,651
2ヶ月目 297,335 38,281 1,643 15 19,822
3ヶ月目 301,998 42,996 1,725 17 17,764

3ヶ月でコンバージョンが増加しCPAが少しずつ改善していることが分かります。

1ヶ月で結果が出る場合や継続しても効果がなかなかでない場合もありますが、まずは3ヶ月継続することで効果を実感しやすくなります。

2. 効果が出ているかどうかの判断

成果を見極めるためには、適切なコンバージョン計測環境の構築が不可欠です。

機械学習は計測したコンバージョンをもとにおこなわれるため、二重計測など設置箇所の間違いがあるとコンバージョンが正しく計測されず、結果として誤った施策立案にも繋がりかねません。

コンバージョン計測環境に誤りがないことを確認できたら、自社の目標と照らし合わせて効果が出ているか判断します。

コンバージョン数のほかに、「コンバージョン率(CVR)」「コンバージョン単価(CPA)」など総合的に判断していくことが求められます。

【効果が出ているかの判断】

  • コンバージョン計測環境に誤りがないか確認をおこなう
  • 自社の目標と照らし合わせて効果が出ているか判断する

3. 撤退するタイミング

広告を出稿する上で、効果を確認するという点では3ヶ月は継続して運用することをおすすめしますが、運用しないといけない期間は決まっていません。

「いろいろ試したものの効果が出ていない」「媒体との相性が良くないのでは」と感じた場合は、撤退することも視野に入れる必要があります。

撤退すべきかの判断基準が難しい方も多いのではないかと思いますので、下記のように具体的な数値を事前に設定しておくと判断がしやすくなります。

【撤退する判断基準例】

目標:12月まではCV50件獲得する
→目標値に対して達成率が80%の場合は撤退/媒体の変更を検討

予算が増加するとコンバージョン数も増加する可能性が高いですが、予算には限りがあるため、期間とコンバージョン数を具体的に数値で決めておくことをおすすめします。

リスティング広告の現在のトレンド


インターネット広告およびリスティング広告の近年の動向と今後の動きについて解説していきます。

1. インターネット広告の市場拡大

電通による日本の広告費の調査では、2024年のインターネット広告費は3兆6,517億円(前年比109.6%)で過去最高となりました。

インターネット広告費は、3兆6,517億円(前年比109.6%)となり、前年より3,187億円増加した。SNS上の縦型動画広告をはじめ、コネクテッドTV(インターネットに接続されたテレビ受像機)などの動画広告需要が一層高まり、市場全体の拡大に寄与した。

出典:2024年 日本の広告費 – News(ニュース) – 電通ウェブサイト

インターネット広告費のなかでもリスティング広告を含むインターネット媒体費は8割を占めており、今後も市場が拡大していくことが予想されます。

以前と現在で比較するとサイト集客の主な手段は、SNS広告等の媒体が増加しています。

▼集客サイトの比較
以前 現在
  • リスティング広告
  • SEO
  • リスティング広告
  • SEO
  • X
  • Instagram
  • Facebook
  • YouTubeなど
  • 集客のチャネルが増加したことで、多方面からのアプローチが可能となりました。

    各媒体の特徴や宣伝したい商品・サービスの内容・主なターゲット層にあわせて適切な媒体を選び運用をおこなう必要があると言えます。

    2. リスティング広告の運用の手軽さと課題

    現在のリスティング広告では、以前まで手動でおこなう必要のあった下記の業務の自動化が進み、より手軽に配信できるようになりました。

    【リスティング広告で自動化された項目】

    • キーワードの入札
    • キーワードの追加

    Google広告ではアカウント開設後の最初の3ヶ月間、専任の担当者から運用サポートを受けられる場合があります。

    最初のサポート体制が整っているため、比較的手軽に広告配信を開始できます。

    配信開始直後は専門家のアドバイスがある一方、サポート終了後は自分自身で広告のパフォーマンスを改善し効果的な運用を続ける力が求められます。

    コンバージョンやコンバージョン単価などの数値だけでなく、下記のような数値も確認しさまざまな視点から改善方法を探す必要があります。

    【広告運用で使われる数値】

    • インプレッション数
    • クリック数
    • クリック率(CTR)
    • コンバージョン率(CVR)
    • コンバージョン率(CPC)

    特に社内で担当者が変わった場合は、現在の設定が適切か・どの部分を変更すべきかの判断が難しく広告の効果が低下してしまう場合も少なくありません。

    広告費を支払えば広告自体は配信され続けますが、効果を最大化するには適切に配信できているかを見極める力と定期的な改善が必要となります。

    【リスティング広告の運用の手軽さと課題】

    • Google広告ではアカウント作成後の最初の3ヶ月間、運用サポートが受けられる場合がある
    • 機械学習も進み、以前より手動でおこなう業務の割合は減少した
    • 効果的な配信には、変更の必要な箇所を見極める力と定期的な改善が必要

    3. 今後の動きについて

    現在、GoogleやYahoo!などの媒体はCookieという方法でユーザーの個人情報を収集し、広告配信に反映させています。

    Cookieとは、ユーザーがウェブサイトで入力した情報や履歴などをブラウザ内に保存する仕組みで、下記のような個人情報を収集しています。

    【Cookieが収集している個人情報の例】

    • 年齢、性別
    • 居住地
    • 興味関心

    Cookieによって収集された情報をもとにすることで、適切なターゲティングをおこなうことが可能です。

    適切なターゲティングには必要不可欠なCookieですが、個人情報保護の観点から今後使用が制限される傾向にあります。

    ユーザー情報が適切に取得できないことで、一部が数値が読み取りにくくなります。

    【今後数値から読み取れなくなる内容】

    • 広告を掲載したことで購入や登録につながった割合
    • 表示回数に対して、どれくらいクリックされたか

    性別や年齢、居住地といった情報が得られないと、特定の層へのアプローチが今よりも難しくなります。

    今後は、管理画面上に表示されている数値だけを頼りにするのではなく、数値では見えないところを考え仮説を立てて運用する力が必要になります。

    まとめ

    本記事で解説した「リスティング広告を運用するための基礎知識」についての内容は以下のとおりです。

    本記事をまとめると下記のとおりです。

    本記事のまとめ
    • リスティング広告とは、ユーザーがウェブサイト上で検索した語句に連動して表示される広告のこと
    • 高い即効性や効果を可視化できる点がメリットだが、意図していない配信を防ぐための定期的な見直しをおこなわないと成果につながりにくい
    • 検索ボリュームが大きい商材は向いているが、市場に認知されていない商品やサービスで効果を出すのは難しい
    • 商材や目的により予算が異なるため適正予算はないが、月額30万~50万円で配信する広告主が多い
    • 効果的な運用のためには、配信の目標を明確化した上で機械学習を最大限活用しながら無駄な配信を防ぐことが必要
    • 3ヶ月を目安に配信してみて、あらかじめ数値として決めておいた自社の目標を照らし合わせて効果を検証し、継続するか撤退するか判断する

    広告運用は以前と比べると、アカウント開設後の運用支援や機械による自動化により手軽に開始できるようになりました。

    配信開始後も継続した効果を得るには、課題を見つけ改善していくことが重要です。

    運用開始後も同じ設定のままではなく、広告文などの見直しに加えて除外キーワードの追加など、定期的な見直しと改善が効果的な配信に繋がります。

    ぜひ広告運用の参考にしていただければと思います。

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    この記事を書いた人今井 由依

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