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【保存版】Google広告の成果を改善する方法10選

【保存版】Google広告の成果を改善する方法10選
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※このページは2024年10月16日に更新されました。
中釜啓太

この記事を書いた人株式会社ユニアド 代表取締役
中釜 啓太

「Google広告の成果を上げたい」
「Google広告の設定を見直したい」

この記事はそのような方向けに書いています。

こんにちは、社長兼マーケターの中釜です。

運用型広告に携わり12年になりますが、Google広告の改善方法を探している方が多かったので記事にしました。

すぐ実践できて、かつ効果的なGoogle広告の改善施策について書いています。

ピンポイントで知りたい方は、以下の目次から見たい項目をクリックすると便利です。

それでは解説していきます。

1. 目標を決める

ウェブという真っ暗の海の中で溺れないようにするには「どこを目指して泳ぐのか」を決める必要があります。

目標を決めるということは、それくらい重要です。

【ステップ①】

  • コンバージョン1件あたりの費用(CPA)を計算
  • CPAが目標以上になれば利益が減り、粗利を超えると赤字

目標を作成していない方には、まず以下のようにコンバージョン1件あたりの費用(CPA)を計算することをおすすめします。

【計算方法】

コンバージョン1件あたりの計算式の図

(例)販売価格(30,000円)- 原価(5,000円)- 確保したい利益(10,000円)= 1コンバージョンに費やせる費用(15,000円)

「CPA=15,000円」という目標が決まりました。

CPAが15,000円以上になると利益が減り、25,000円を超えると赤字になります。

【ステップ②】

  • 目標コンバージョン数から1ヶ月の広告費を算出
  • 目標達成に向けてPDCAサイクルをスピーディーに繰り返して改善

目標CPA(15,000円)が決まれば、あとは1ヶ月でいくつ販売したいか決めれば1ヶ月間の広告費が決まります。

【計算方法】

広告費の計算式の図

(例)目標コンバージョン単価(15,000円)× コンバージョン数(20件)= 広告費(300,000円)

ちなみに、目標どおり20個販売できれば利益が200,000円となります。

「達成すれば利益が20万円になる」と関係者全員に対して方向性を伝えやすくなるため、モチベーションも維持しやすくなります。

目標が決まったら、以下のサイクルを繰り返しながら改善をおこなっていきます。

デジタル広告という媒体性質上スピードこそ重要という考え方のもと、特に「DO」と「CHECK」のサイクルを重視します。

【広告配信における改善サイクル】

広告配信における改善サイクルの図

目標を決める(PLAN)

広告を配信する(DO)

フィードバックする(CHECK)

改善する(ACT)

2. アカウント構成を最適化する

Google広告のアカウント構成は、Google広告で成果を出すための最も重要な要素のひとつです。

【改善ポイント】

  • キャンペーンをできる限りまとめる
  • 複数の広告グループをひとつにまとめる
▼弊社運用事例
CV CPA 表示回数 セッション数 CVR
変更前 130 2,626 28,325 3,577 3.63%
変更後 213 2,410 32,332 3,982 5.35%
考察
  • 媒体推奨のアカウント構成にしたことで、CV:130件→213件に増加
  • キャンペーンや広告グループを適切にまとめたことで、学習機能が上がり、結果的に広告効果に貢献したと考えられる

Google広告のAI機能を活用するためにも、データを蓄積して機械学習が進みやすいようにアカウントを設計するとよいです。

【キャンペーンの分け方】

  • 検索/ディスプレイ/動画
  • 配信地域によって広告文の出しわけ
  • 指名キャンペーン/一般キャンペーン

【広告グループの分け方】

  • 訴求/リンク先
  • 1広告グループにつき過去30日間で30CVのボリュームを確保

アカウント構成については以下の記事でより詳しく解説しています。
» リスティング広告のアカウント構成の基礎と注意すべきポイント

3. スマート自動入札を設定する

【スマート自動入札とは】

  • コンバージョン数の最大化のためにAIが自動的にオークションの金額を調整する入札戦略
  • 現在は手動入札ではなく自動入札が主流となっている

まだ手動入札を設定している場合は変更することをおすすめします。

▼弊社運用事例
CV CPA 表示回数 セッション数 CVR
変更前 35 5,905 34,322 1,010 3.47%
変更後 61 3,436 10,276 418 14.59%
考察
  • スマート自動入札に変更したことで、CV:35件→61件、CVR:3.47%→14.59%に上昇
  • 一方でコンバージョンしやすいユーザーに配信が絞られたためか、表示回数やセッション数は大幅に減少

スマート自動入札には以下の4種類があります。

【スマート自動入札の種類】

  • コンバージョン数の最大化
  • 目標コンバージョン単価(CPA)
  • 目標広告費用対効果
  • コンバージョン値の最大化

4. インプレッションシェア損失率(予算)をなくす

インプレッションシェア損失率(予算)とは、予算不足が原因で広告が表示されなかった回数の割合のことを指します。

インプレッションシェ損失率(予算)の図

キャンペーンの日額予算が足りていないと、例えばキーワードを検索されたとしても広告が掲載されないタイミングが発生してしまい機会損失に繋がります。

【改善ポイント】

  • インプレッションシェア損失率(予算)が0%になるように予算を調整する
  • 場合によっては増額も検討する
  • 無駄がないか見直す
▼弊社運用事例
IS損失率 CV CPA 表示回数 セッション数 コスト
1ヶ月目 20.87% 7 44,685 32,516 699 312,797
2ヶ月目 10.07% 12 31,561 38,556 791 378,730
3ヶ月目 0.00% 22 27,207 47,206 1,313 603,139
考察
  • インプレッションシェア損失率(予算)を0%にしたことで、CPA:44,685円→27,207円に改善
  • 配信データ量を網羅することで学習機能が向上し、広告効果の改善に貢献したと考えられる

【補足:予算増額が難しい場合の改善方法】

  • キーワードを絞る
  • 除外キーワードを追加する
  • 時間帯を絞る
  • 属性を絞る
  • 配信地域を絞る
  • デバイスを絞る

5. キーワードを網羅する


Google広告におけるキーワードとは、検索ユーザーを獲得するための網であり「キーワードを網羅する」という戦略は非常に重要です。

【改善ポイント】

  • 検索クエリを検索キーワードとして登録することで完全一致率を上げる
  • 場合によっては動的検索広告を活用する

下記はキーワードの追加を継続的におこなったBtoBの広告主様の運用事例となります。

▼弊社運用事例
完全一致率 CV CPA 表示回数 セッション数
変更前 3.6% 8 38,117 33,861 928
変更後 37.0% 15 22,711 39,730 1,140
考察
  • 検索語句の完全一致率:3.6%→37.0%に上昇したことで、CPA:38,117円→22,711円に改善
  • キーワードを網羅することで広告が適切に表示されるようになり、広告効果が改善したと考えられる

キーワード選定については以下の記事でより詳しく解説しています。
» 【プロが教える】リスティングのキーワード選定手順を一挙公開

6. 除外キーワードを設定する

除外キーワードとはの図

下記は除外キーワードを継続的に設定することで改善した事例となります。

▼弊社運用事例
除外KW
追加数
CV CPA CVR コスト
1ヶ月目 61個 921 1,626 7.50% 1,498,021
2ヶ月目 111個 1,596 1,504 7.12% 2,400,398
3ヶ月目 80個 1,490 1,335 6.98% 1,988,543
4ヶ月目 124個 1,644 1,244 8.48% 2,044,666
5ヶ月目 101個 2,317 1,085 10.02% 2,514,482
考察
  • 除外キーワードを毎月継続的に追加したことで、CPA:1,626円→1,085円と改善した
  • 検索語句の精度は高くないので、人間の目でチェックして除外キーワードを設定する必要がある

除外キーワードは積み重ねが重要で、検索キーワード数より除外キーワード数が上回ることを目標に運用するとよいです。

7. キーワード・広告・ランディングページの繋がりを大切にする

ユーザーの検索意図を理解し、広告文とランディングページでユーザーにとって有益な情報を提供することが重要です。

ユーザーがページに到達するまでの流れの図

▼弊社運用事例
CV CPA 表示回数 セッション数 コスト
変更前 58 15,150 23,681 1,295 878,259
変更後 77 12,256 24,793 1,868 943,728
考察
  • キーワード・広告・ランディングページの繋がりを見直したことで、CV:58件→77件、CPA:15,150円→12,256円に改善
  • ユーザーの検索意図を加味したキーワード/広告/ランディングページの繋がりが重要である

ポイントは2点です。

【ポイント①:キーワードと広告の繋がり】

  • 間違い例:自分が思いついたキーワードを広告文に入れる
  • 正しい例:ユーザーが実際に検索したキーワードを広告文に入れる

【ポイント②:広告とランディングページの繋がり】

  • 間違い例:広告文の内容がランディングページと一致していない
  • 正しい例:広告文の内容をランディングページと一致させる

8. ランディングページを見直す

広告の配信設定を見直したにも関わらず効果が出ない場合は、ランディングページに問題がある可能性が高いです。

効果的なリマーケティングのポイント

下記はランディングページを見直すことで改善したクリニック様の事例となります。

▼弊社運用事例
CV CVR
変更前 28.55 6.18%
変更後 35.01 7.56%
考察
  • ランディングページのデザインやコンテンツ内容や改修をおこなったことで、CV:29件→35件、CVR:6.18%→7.56%に上昇
  • 広告管理画面上の改善に陥りがちになるが、ランディングページも見直す必要がある

【補足:コンバージョンのハードルを下げるのもあり】

  • 結婚式場:見学予約 → 無料試食フェア
  • BtoB:問い合わせ → 資料請求

9. コンバージョンを正しく計測する

Google広告はコンバージョントラッキングデータをもとに機械学習が進むため、コンバージョンを正しく計測する必要があります。

【改善ポイント】

  • コンバージョン計測タグを正しく設置する
  • コンバージョンのカウント方法を適切に設定する
  • コンバージョンポイントを最適化する

ポイントは3点です。

【ポイント①:コンバージョン計測タグを正しく設置する】

  • Googleタグ/GTMタグをウェブサイトに設置
  • Google広告管理画面 → コンバージョントラッキングの設定
  • GTM管理画面 → タグとトリガーの設定

上記3点とも正しい状態でコンバージョン計測が可能になります。

【ポイント②:コンバージョンのカウント方法を適切に設定する】

  • 問い合わせ/資料請求/電話ボタンのタップ → 初回のみ
  • ECサイトなど商品購入 → 全件

【ポイント③:コンバージョンポイントを最適化する】

  • コンバージョンポイントの抜け漏れをなくす(例:電話/WEB/LINEなど)
  • CV数が極端に少ない場合(月にCVが3件以下など)はマイクロコンバージョンを設定する

コンバージョンを正しく計測できていない場合、広告配信精度を高めることができないため、大きく損をしてしまうことになります。

ほとんどの広告主が正しくコンバージョンを計測できていないので、見直しをおすすめします。

10. アセットの「低」を改善する

アセットの評価が「低」になっているものを改善することで広告が最適化されます。

▼アセットの評価
パフォーマンス 概要 修正可否
最良 特に評価が高い状態 修正不要
良好 掲載結果が良好な状態 修正不要
学習中 評価に必要な情報を収集している状態 修正不要
保留 掲載結果の情報がまだ何もない状態 修正不要
-(未評価) トラフィック量が不十分な状態 修正不要
特に評価が低い状態 要修正

(参考:レスポンシブ検索広告の広告単位のアセットレポートについて – Google広告ヘルプ

「最良」や「良好」のアセットはそのまま使用し、広告を改善する際の参考となりますが、「低」になっている場合は改善が必要です。

アセットの改善方法は3点あります。

【アセットの改善方法】

  • 「最良」または「良好」評価となっているアセットを参考にする
  • よく検索される語句を広告文やランディングページに追加する
  • 競合他社の文言を参考にする

また、ユーザーにとって有益と判断された広告ほど多く表示されることから、表示回数も広告の評価を判断する際の目安となります。

まとめ

本記事で解説した「Google広告の改善方法」は以下のとおりです。

Google広告は複数ある設定を上手く組み合わせることで、効果が出る媒体です。

さらに論理的に改善したい方は「ロジックツリーを活用してリスティング広告を改善する【図解あり】」がおすすめなので、こちらもあわせてご確認ください。

というわけで今回は以上となります。

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この記事を書いた人中釜 啓太

株式会社ユニアド代表取締役。
大学卒業後プロのミュージシャンを目指して上京するも、思ったより早めに資金が底をつく。その後、広告代理店でWebマーケティングの経験を積み、2015年株式会社ユニアドを創業。
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