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フレーズ一致とは?インテントマッチ(部分一致)との違いについて解説

フレーズ一致とは?インテントマッチ(部分一致)との違いについて解説
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※このページは2024年10月3日に更新されました。
中釜啓太

この記事を書いた人株式会社ユニアド 代表取締役
中釜 啓太

「フレーズ一致について知りたい」
「フレーズ一致とインテントマッチ(旧:部分一致)の違いが知りたい」

この記事はそのような方向けに書いています。

こんにちは、社長兼マーケターの中釜です。

運用型広告に携わり12年になりますが、フレーズ一致についての情報を探している方が多かったので記事にしました。

結論から書くと、フレーズ一致は設定したキーワードと同じ意味の文言を含む場合に広告が表示され、完全一致よりも広くインテントマッチ(旧:部分一致)よりも狭い出稿範囲となります。

注:Google広告は部分一致を「インテントマッチ」という名称に変更しました。管理画面上にも反映されていることを受け、本記事でも新しい名称を使用しています。

フレーズ一致の広告出稿範囲の図

本記事のポイント
  • フレーズ一致は完全一致よりも広くインテントマッチより狭い
  • インテントマッチが向かない場合でもある程度配信ボリュームを確保できる

ピンポイントで知りたい方は、以下の目次から見たい項目をクリックすると便利です。

それでは解説していきます。

マッチタイプとは

マッチタイプとは、広告を表示する検索語句に対してどのくらい厳密に設定した検索意図との一致を求めるか指定する機能のことです。

全てのマッチタイプにおいて、語順や誤変換・表記違いの検索語句に対しても類似パターンとして広告が表示されます。

マッチタイプのイメージ図

アップデート以前のマッチタイプの種類は全部で4種類でしたが、現在は掲載範囲の狭い順に完全一致、フレーズ一致、インテントマッチ(旧:部分一致)の3種類があります。

フレーズ一致とは

フレーズ一致は、設定したキーワードと同じ意味の文言を含む場合に広告が表示されるマッチタイプです。

一般的な掲載範囲の広さはインテントマッチと完全一致の中間と言えます。

【フレーズ一致キーワードの例】

設定キーワード:“フィットネスジム 新宿”
広告が表示される語句:スポーツジム 新宿 おすすめ人気のジム 新宿
記号:”キーワード”

以上は標準的な掲載範囲の場合ですが、設定するキーワードによって掲載範囲がインテントマッチに近いほど広くなったりと幅があるのもフレーズ一致の特徴です。

【フレーズ一致の特徴】

  • 設定したキーワードと同義の文言を含む検索語句に広告が表示される
  • 標準的な掲載範囲の広さはインテントマッチと完全一致の中間
  • 設定するキーワードによって掲載範囲に幅がある

フレーズ一致とインテントマッチの違い

インテントマッチ(旧:部分一致)とは、キーワードに追加した語句だけでなく、関連する語句に対しても広告が表示されるマッチタイプのことです。

フレーズ一致と比べると配信される検索語句の範囲が広くなります。

以前は1語キーワードの場合は「完全一致」、2語か3語の場合は「フレーズ一致」というように、語数に応じてマッチタイプを使い分けていましたが、現在Google広告は語数に関わらず全キーワードにおいてインテントマッチを推奨しています。

【Google広告がインテントマッチを推奨している理由】

  • 出稿範囲が広いため機械学習の効率化に繋がる
  • 自動入札の精度が上がりやすい

(参考:インテントマッチのご利用ガイド – Google広告 ヘルプ

【インテントマッチキーワードの例】

設定キーワード:フィットネスジム 新宿
広告が表示される語句:ジム 新宿 料金ダイエット 短期間
広告が表示されない語句:ランニングシューズ
記号:キーワード(なし)

以前はインテントマッチでは掲載範囲が広すぎるという認識でしたが、現在はAIによる自動入札との掛け合わせによって効果的な運用がおこなえるため、Google推奨のマッチタイプとなりました。

【インテントマッチの特徴】

  • Google推奨のマッチタイプ
  • 関連語句や類義語、最近の検索内容も加味して配信

インテントマッチについては、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
» インテントマッチ(旧:部分一致)とは?フレーズ一致や完全一致との違いを解説

フレーズ一致と完全一致の違い

完全一致とは、設定した検索意図と全く同じ検索語句だけに広告を配信するマッチタイプのことです。

以前は、設定したキーワードの文字列と完全に一致する語句に配信されていましたが、現在は検索意図の完全一致を意味しています。

そのため、同義語や語順・表記違いの検索語句でも検索意図が一致していれば配信がおこなわれますが、フレーズ一致よりは配信範囲が狭くなります。

【完全一致キーワードの例】

設定キーワード:[フィットネスジム 新宿]
広告が表示される語句:新宿 フィットネスジムスポーツジム 新宿
広告が表示されない語句:フィットネスジム 新宿 価格
記号:[キーワード]

【完全一致の特徴】

  • 設定したキーワードと検索意図が完全に一致した場合、広告が表示される
  • 同義語や語順・表記違いでも検索意図が同じであれば広告は表示される
  • 検索意図が少しでも異なる場合は表示されない

フレーズ一致と絞り込み部分一致の違い

絞り込み部分一致は既に廃止されていますが、絞り込み部分一致についての情報を調べている方が多くいましたので、補足として記載します。

Google広告の仕様変更によって絞り込み部分一致はフレーズ一致に組み込まれ、絞り込み部分一致での新規キーワードの作成はできなくなりました。

作成済みの絞り込み部分一致キーワードがある場合、フレーズ一致と同じように配信されます。

【絞り込み部分一致の特徴】

  • フレーズ一致に統合された
  • 既存の絞り込み部分一致キーワードはフレーズ一致と同じ働きをする
  • 新規キーワードには絞り込み部分一致の設定はできない

絞り込み部分一致については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
» 絞り込み部分一致とは?最新のアップデートについても詳しく解説

フレーズ一致のメリット

フレーズ一致のメリットを2つ解説します。

メリット①:広告費の削減につながる

部分一致では無関係なユーザーの流入が極端に多くなってしまう場合、フレーズ一致に変更して絞り込みをおこなうことで、無駄な広告費を削減することができます。

少額または短期間のスポットで配信をおこないたい場合は、Google推奨のインテントマッチではなくフレーズ一致が適している場合もあります。

【フレーズ一致で予算削減】

  • 無駄な流入を減らして広告費を削減できる
  • 案件によってはインテントマッチよりもフレーズ一致が適している場合もある

メリット②:除外キーワードの設定が少なくて済む

インテントマッチにおいては、掲載範囲が広いため的はずれなキーワードを除外キーワードとして定期的に設定することが欠かせません。

フレーズ一致の場合は、インテントマッチと比べて配信範囲が狭いため、除外キーワード設定も少なくて済みます。

除外キーワード設定の作業は頻繁におこなう必要があり広告主にとって負担となるため、その手間が減るのは大きなメリットと言えます。

【除外キーワードの設定】

  • インテントマッチでは頻繁におこなう必要がある
  • フレーズ一致においては少なくて済む

フレーズ一致のデメリット

フレーズ一致のデメリットを2つ解説します。

デメリット①:目に見えない機会損失がある

インテントマッチにおいては、検索キーワードに対して表示される検索語句の範囲が広いため、こちらの想定が及ばない検索語句に表示されて効果が出ることもあります。

一方でフレーズ一致においては、設定した検索意図からあまり離れた検索語句には配信されにくくなるため、インテントマッチで設定していれば配信されて効果が出たかもしれない語句に表示されず、機会損失が起きている場合があります。

【フレーズ一致での機会損失】

  • インテントマッチであれば配信されていたであろう語句に配信されない
  • 機会損失が起きる場合がある

デメリット②:全てのシグナルは活用できない

インテントマッチにおいては、ランディングページ、広告グループの他のキーワード、過去の検索、ユーザーの所在地など様々なシグナルを活用してユーザーの意図を判断していますが、フレーズ一致や完全一致においてはそれらを利用することができません。

キーワードと見込まれるパフォーマンスのみで判断されるため、広告によっては配信精度が下がってしまう可能性があります。

【フレーズ一致のシグナル】

  • 部分一致で使用できる様々なシグナルを使用できない
  • 広告によってはユーザーの意図を判断する精度が下がる可能性がある

フレーズ一致の活用ポイント


フレーズ一致の活用ポイントを2つ解説します。

ポイント①:インテントマッチで効果が出ない場合に使う

インテントマッチは機械学習の活用を前提としたマッチタイプであるため、配信期間が短かかったり、コンバージョン数が少なくデータの蓄積が十分でないと効果が出にくい傾向があります。

その場合にインテントマッチと完全一致の中間ほどの掲載範囲であるフレーズ一致で設定をおこなうことで、データの蓄積に頼らずにある程度バランスよく配信できます。

【インテントマッチで効果の出にくい場合】

  • 配信期間が短い、コンバージョン数が少なくデータの蓄積が足りない
  • フレーズ一致を利用すれば配信データ量に左右されにくい

ポイント②:配信語句の確認をおこなう

フレーズ一致は、設定するキーワードによって掲載される語句の範囲に幅があります。

【標準的な掲載範囲の配信例】

設定キーワード:“ミュージカル 東京”
広告が表示された語句:ミュージカル 当日券 東京東京 舞台 ミュージカル

【掲載範囲が広くなった配信例】

設定キーワード:“ミュージカル 公演”
広告が表示された語句:ハリー ポッター 演劇キャッツ 劇団 四季

以上2つの例を見比べると、似たような設定キーワードでも絞り込みに大きく差があることが分かります。

そのため、配信を開始したら管理画面から配信語句を確認し、関連性が低く流入数が多いキーワードは配信を停止するなどの対策をおこなうことが重要です。

【フレーズ一致の掲載範囲】

  • 一般的にはインテントマッチと完全一致の中間だがバラツキがある
  • 似たようなキーワードでも精度が大きく異なる場合がある
  • 管理画面から適切な語句に配信されているか確認する

まとめ

本記事で解説したフレーズ一致と他のマッチタイプとの違い、メリット・デメリットや活用ポイントは以下のとおりです。

繰り返しになりますが、フレーズ一致は推奨のインテントマッチと相性が悪い案件でもある程度配信ボリュームを確保したい場合に有効です。

【フレーズ一致のメリットとデメリット】

  • メリット:インテントマッチよりも配信範囲が絞れるため管理がしやすい
  • デメリット:目に見えない機会損失やシグナルの制限がある

Google広告の推奨マッチタイプはインテントマッチですが、必要に応じてフレーズ一致も活用するなどマッチタイプを精査することで効果的に運用できます。

より詳しく知りたい方は「【2024年最新】Google広告のマッチタイプ完全ガイド」でまとめているので、こちらもあわせてご確認ください。

というわけで今回は以上となります。

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この記事を書いた人中釜 啓太

株式会社ユニアド代表取締役。
大学卒業後プロのミュージシャンを目指して上京するも、思ったより早めに資金が底をつく。その後、広告代理店でWebマーケティングの経験を積み、2015年株式会社ユニアドを創業。
運用型広告をもっと知りたい方に、役立つ情報をお届けしています。

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