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【完全版】リマーケティングとは?基礎や仕組みを分かりやすく解説

【完全版】リマーケティングとは?基礎や仕組みを分かりやすく解説
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※このページは2024年7月26日に更新されました。
中釜啓太

この記事を書いた人株式会社ユニアド 代表取締役
中釜 啓太

「リマーケティングとは?」
「リターゲティング広告の仕組みについて調べている」

この記事はそのような方向けに書いています。

こんにちは、社長兼マーケターの中釜です。

リスティング広告に携わり12年になりますが、リマーケティングについての情報を探している方が多かったので記事にしました。

リターゲティングの仕組みや種類だけではなく、設定手順や間違いやすいポイントについても分かりやすく書いているので、これから始めたい初心者の方にもすぐに実践できる内容になっています。

本記事のポイント
  • リマーケティングとは何か理解する
  • 今後の活用における注意点を把握する

ピンポイントで知りたい方のために目次を記載していますので、見たい項目をクリックすると便利です。

それでは解説していきます。

リマーケティングとは

リマーケティングでユーザーが再来訪するまでの流れの図

リマーケティングとは、一度自社サイトに訪れたことのあるユーザーに対して、再アプローチを促す広告のことで、現在は正式には「広告主様のデータ」という名称に変更されています。

【補足:「リマーケティング」と「リターゲティング」の違い】

どちらも同じ(媒体によって呼称が異なるだけ)
Google広告の場合「リマーケティング(現在は広告主様のデータ)」、Meta広告などGoogle広告以外の場合「リターゲティング」と呼ぶ。

【補足:リマーケティングの種類】

リマーケティングの種類は複数ありますが、その中で知っておいたほうがよいのは「サイトの訪問者」と「検索広告向け広告主様のデータセグメント」の2つです。

  • サイトの訪問者:ウェブサイトにアクセスしたことがあるユーザーにテキストやバナー形式で配信する
  • 動的リマーケティング:閲覧した商品に似た広告、よく見られている商品をおすすめできる
  • 検索広告向け広告主様のデータセグメント:ウェブサイトにアクセスしたことがあるユーザーが検索しているときに配信する
  • YouTubeユーザー:自社の動画やYouTubeチャンネルと接点を持ったユーザーに対して広告を配信する
  • カスタマーマッチ:顧客から提供された連絡先情報のリストをアップロードし、そのユーザーに対して広告を配信する

本記事では、「サイトの訪問者」について解説しています。

リターゲティング広告の仕組み

リターゲティング広告の仕組みの図

リターゲティング広告の仕組みは、各媒体が所有している「タグ」を設置することで、訪問ユーザーに「Cookie(クッキー)」を付与でき、その結果、別のサイトを閲覧中に広告を表示することができます。

【Cookie(クッキー)とは】

サイトを訪問したユーザー(ウェブブラウザ)に対して、データを一時的に保管しておく仕組みのこと。
Cookieは、ウェブサイトのログイン状態の保持やリターゲティング広告を配信する際に活用されている。

リターゲティング広告の種類

原則、すべての運用型広告でリターゲティング広告を配信することが可能です。

【リターゲティング広告の種類】

  • Google広告(GDN・YouTube)
  • Meta広告(Instagram・Facebook)
  • X広告
  • LINE広告

それぞれ媒体ごとに管理画面を持っており、管理画面から媒体所有のタグを書き出すことができます。

そのタグを自社サイトに設置することで、リターゲティング広告に活用できます。

リターゲティング広告のメリット

リターゲティング広告のメリットは3点です。

【リターゲティング広告のメリット】

  • 見込み客(顕在層)へ再アプローチができる
  • 単純接触回数を増やすことができる
  • 費用対効果が高く、コンバージョンする確率が高い

ディスプレイ広告は、能動的に商品やサービスを探しているユーザーに表示される検索広告と比較してコンバージョンに繋がりにくい傾向があります。

リターゲティングを用いて過去にウェブサイトを訪れたユーザーに絞って広告を表示することでコンバージョン率が改善するだけでなく、比較的少ない予算で接触回数を増やすことができます。

リマーケティングの設定方法

Google広告でリマーケティングを設定する際に知っておくべき点は2点です。

1. Googleタグを設置する

リマーケティングでは、サイトを訪問したユーザーに「Cookie(クッキー)」という目印を付けるため「Googleタグ」をウェブサイトに設置する必要があります。

【Googleタグの設定手順】

最も一般的な「タグを自分で追加する」手順について解説します。

1. [ツール]>[共有ライブラリ]>[オーディエンスマネージャー]を選択する
Google広告、Googleタグを設定する手順のキャプチャ①

2. [データソース]> Google広告タグの[詳細]を選択する
Google広告、Googleタグを設定する手順のキャプチャ②

3. [タグを設定する]>[タグを自分で追加する]を選択する
Google広告、Googleタグを設定する手順のキャプチャ③

4. [Googleタグ]の部分にあるコードをコピーし、ウェブサイトの<head></head>タグの間に貼り付ける
Google広告、Googleタグを手順のキャプチャ④

【Googleタグの設置箇所と設置ページ】

  • 設置箇所:<head></head>タグの間
  • 設置ページ:すべてのページ

2. オーディエンスセグメントの作成と設定

Googleタグの設置が完了したら、次はオーディエンスセグメントの作成と設定をおこないます。

【オーディエンスセグメントの設定手順】

1. [ツール]>[共有ライブラリ]>[オーディエンスマネージャー]を選択する
Google広告、オーディエンスセグメントの作成と設定手順のキャプチャ①

2. [+]ボタン >[ウェブサイトを訪れたユーザー]を選択する
Google広告、オーディエンスセグメントの作成と設定手順のキャプチャ②

3. 必要項目を入力 >[セグメントを作成]ボタンを選択する
Google広告、オーディエンスセグメントの作成と設定手順のキャプチャ③

4. [キャンペーン]> [オーディエンス、キーワード、コンテンツ]>[オーディエンス]>[オーディエンスセグメントの編集]> 対象の広告グループを選択する
Google広告、オーディエンスセグメントの作成と設定手順のキャプチャ④

5. [閲覧]タブ>[ユーザーがお客様のビジネスを利用した方法(データセグメント)]>[ウェブサイトを訪れたユーザー]> 該当のリストを選択 >[保存]を選択する
Google広告、オーディエンスセグメントの作成と設定手順のキャプチャ⑤

リマーケティングを効果的に配信する

リマーケティングを効果的に配信するためのポイントは以下のとおりです。

効果的なリマーケティングのポイント

リマーケティングを効果的に配信するには「質の高いリストを作成すること」「クリエイティブ」が重要です。

リマーケティングの効果的な配信については以下のブログで詳しく解説しています。
» 【最新版】リマーケティングの効果を見直す11の施策

リマーケティングの費用感

商材により異なるため一概には言えませんが、現時点における検索とリマーケティングの予算配分のイメージは以下になります。

【検索とリマーケティングの予算配分イメージ】

  • 広告費10万円 → 検索(10万円)のみ
  • 広告費50万円 → 検索(45万円)+リマーケティング(5万円)

広告費10万円であれば、検索広告に10万円をすべて配分するイメージで、広告費が50万円であれば、10%~20%ほどをリマーケティングに配分するイメージです。

広告費が数百万円以上の案件によっては、リマーケティングに配分する割合が50%を超えるなど最適な配分が異なるため、効果を見ながら柔軟に調整することが大切です。

リマーケティングの設定で間違いやすいポイント

リマーケティングの設定で間違いやすいポイントを3点解説します。

1. 「or」「and」に注意する

オーディエンスセグメントを作成するときの注意点で、配信条件を以下のとおり決定する必要があります。

  • 「A」or「B」:どちらか訪問したことある
  • 「A」and「B」:どちらも訪問したことある

2ページを組み合わせるときのよくある例としては、本サイトとは別に広告用のランディングページを制作している場合です。

【例】
本サイト:https://example.com/service
ランディングページ:https://example.com/lp

【「or」の場合】

どちらのページに訪問したとしても、リマーケティングは原則配信すべきなので、リストを作成する際の正解は以下のとおりです。

オーディエンスセグメントの設定で間違いやすい箇所のキャプチャ①

【「and」の場合】

一方で、以下においては「本サイト」も「ランディングページ」も訪問していないと配信できないリストになってしまうので、対象ユーザーの数が減少してしまいます。

今回の例においては「and」を選択すると不正解です。

オーディエンスセグメントの設定で間違いやすい箇所のキャプチャ②

2. URL指定時に「sp」を含めない

URLに「sp」を含むスマホサイトの場合は注意が必要です。

【例】
PCの場合:https://example.com/service
スマホの場合:https://example.com/sp/service

管理画面でリストを作成するときに「https://example.com/service」と指定してしまうと、「https://example.com/sp/service」のスマホ閲覧ユーザーはリストに含まれなくなります。

正しく「service」とURL指定できていれば、PCユーザーもスマホユーザーもリストの対象になります。

【補足:自社サイトがスマホサイトなのか分からない場合】

スマホで閲覧した際にURLに「sp」など含まれている場合は、レスポンシブデザインではなくスマホサイトを持っている。
PCで閲覧したときとスマホで閲覧したときのURLが異なっていないか確認するとよい。

3. URLやコンテンツ内容が以前と異なっている

上記の2点と比較するとレアケースですが、URLやコンテンツ内容が以前と異なる場合はオーディエンスセグメントの見直しが必要です。

【オーディエンスセグメントを見直すタイミング】

  • ホームページをリニューアルした場合
  • コンテンツをリライトした場合
  • ウェブサイトに新規ページを追加した場合

【例:オーディエンスセグメントの見直し方】

  • 該当URLを更新する
  • オーディエンスセグメントとして適切かを精査する
  • 必要に応じて新規ページを追加する

中小企業のホームページは、社長もしくは担当者がルールを設けず属人的に運用していることが多いので、オーディエンスセグメントとコンテンツの内容に問題がないか定期的にチェックするとよいです。

参考:ChromeのサードパーティCookie廃止撤回

サードパーティCookieの規制が進み、Safariでは2020年3月に完全にブロック、Chromeでは2025年初頭より段階的な廃止に向けてスケジュールが進行していましたが、GoogleはサードパーティCookieの完全廃止をおこなわないことを決定しました。

(参照:A new path for Privacy Sandbox on the web

直近でリターゲティング広告の効果が下がってしまうことやコンバージョントラッキングの精度が下がったりする懸念は一旦解消されましたが、ブラウザの環境や個人情報の取扱いについて今後も規制が厳しくなることが予想されます。

広告運用における対策としては以下が挙げられます。

【広告効果を維持するための対策】

  • コンバージョンリンカーの設定
  • 拡張コンバージョンの設定
  • カスタマーマッチの活用

拡張コンバージョンを設定するなど、Cookieが利用できない環境でもコンバージョンを計測する工夫も必要です。

Google側が収集するユーザー情報への依存度を減らし、広告主側が保持する情報や機械学習を活かした運用へとシフトしていく流れとなっています。

上記のような広告運用のテクニック以上に重要なのはランディングページや自社コンテンツのクオリティを上げることだと言えます。

特に広告初心者の方には以上の対策を全て完璧におこなうのは難しいかもしれませんが、まずGoogleの収集できるデータが減少することを念頭において検索広告に力を入れつつ、コンテンツ面の充実も進めていくことをおすすめします。

まとめ

本記事で解説した「リマーケティング」は以下のとおりです。

リマーケティングの仕組みを理解したうえで、必要となる対策もおこないながら適切に活用することで、目先の利益拡大に活かすことができます。

本記事のポイント
  • リマーケティングとは何か理解する
  • 今後の活用における注意点を把握する

というわけで今回は以上となります。

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この記事を書いた人中釜 啓太

株式会社ユニアド代表取締役。
大学卒業後プロのミュージシャンを目指して上京するも、思ったより早めに資金が底をつく。その後、広告代理店でWebマーケティングの経験を積み、2015年株式会社ユニアドを創業。
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